鬼に金棒がレギュラーセットなのはなぜ?
"鬼に金棒"といいますが,鬼の絵を見ても金棒を持っているものを良く見かけます.武器であればいろいろあると思いますが,刀や槍ではなく金棒なのは宗教上や文化など何か理由があるのでしょうか.
回答(9)
5.

鬼と鉄尖棒のイメージ定着の背景としては、擬人化された鬼を表現した
「鬼・山伏狂言」という種類に当たる、狂言の「朝比奈(あさいな)」が関係ありそうです。
死んだ人間を地獄に連れて行こうとする閻魔大王の前に
朝比奈という源頼朝の右腕の強い男が現れ、
細い竹の杖しか持っていなかった閻魔大王は負けてしまいます。
そして、閻魔大王は朝比奈の七つ道具を持たされて、朝比奈を"極楽へご案内"するというシーンがあるそうで、その七つ道具の一つに鉄尖棒があります。
竹の棒では鬼でも上手く戦えないが、金棒があればボディガードとして
申し分なし、と、この狂言から鬼と金棒のセットが社会に定着したのではないかと思います。
参照したサイトは以下の通りです。
定まった説のない事に関して調べ物をたくさんしていただいたaldiさんにベストを進呈します.
1.

なんとなく、誰となくさして鬼といい、
手に持った航海用の道具(オールかなにか)を
金棒にしちゃったんじゃないでしょうか。
牛や豚の肉を喰っちゃう感じが、当時の
日本にはなじみのない文化だったとか。
鼻の高い奇妙な顔立ちの漂流者が鬼扱いされた話は聞いたことがあります.
2.

元々、日本で鬼が登場したのは13世紀始めの宇治拾遺物語で、その中に出ている「瘤取り爺さん」の話に、鬼が出てくるそうです。その後、室町時代に出来たご存知「桃太郎」の童話では、鬼は金棒を持っていました。
何故、金棒かですが、とてつもなく強い男にびっくりするような武器を持たせて強い者に仕立てようと思ったら、ありきたりの刀や槍ではダメだったということです。言わば、大男の弁慶に、相手の武器を何でも吹っ飛ばしてしまうような金棒を持たせるという発想だったと思います。
「鬼に金棒」と言えばこれ以上強いものはない、困った時にはこういう強い味方を自分につけようという日本人の願望となりました。
usaさんこんにちは.
コブとり爺さんの話が載っている文献を初めて意識しました.たしかにアレにも鬼が出てきますね.
たしかに刀なんかでスマートに切るより,たたきつけるような重くて痛そうな金棒の方が味方になると心強くて,敵になると非常に怖いですね.
3.

鬼とは実在しない、 心の中にいる不埒なもの。
当時の考えでは金棒は重い物 は力持ち。
これから 社会に溶け込めない知恵のない暴れん坊
が 鬼だと想像されます。
この思想が定着した と思われます。
確かに鬼とは人の心に生まれるもの(住む者)との考えも聞いたことがあります.金棒は無法さの象徴ということですね.
4.

鬼の姿はこの牛の角をもち、トラのパンツを身に付けています
略
五行とは、自然の道理を木、火、土、金、水の五元素の事を
表しており、この「金」というのが、硬いとか、厄病という
意味があり、鬼の象徴で鬼が金棒を持っているのもこの「金」の
象徴です。
略
毛皮の衣。頭上の角、振り回す金棒…何かに似ていませんか?
例えば地中海のバイキングに…。
略
そう、実は本当に「温羅=地中海バイキング説」と言うのはあるのです。
そう言えば、私達が目にする地中海バイキングの絵って、確かに獣の衣を着て、
頭に水牛の角の様な兜を被り、手に金棒を持ってますよね。
略
バイキングなら、周囲の獲物を襲って金品や生活物資を奪う事を生業と
しているのですから、桃太郎の物語にある「地域の住民を襲っては金品を奪い苦しめていた」と
いう記述とも一致します。
略
リンク先も読ませていただきました.後者のブログの方は文章が上手で博学な方ですね.順番に読んでいくと面白くて参考になりました.
道教からの由来と,体格の良い目の色や髪の色が違う海賊を生業にしている外国人が鬼という事ですね.
6.

鬼というと、仏教で言う地獄にいる鬼、お化けのように
予想できず出くわす得体の知れない怖い悪魔のような存在、
人里離れた場所に住むガタイの大きい荒くれ者の類を呼んだと
思いますが、大体、鬼は巨人ということになっています。
一方、金棒(金尖棒 かなさいぼう)については
広辞苑には太平記(8)「八尺余りの---の八角なるを」が出典とあり、
太平記は1318年 (文保2)- 1368年(貞治6)頃までの約50年間のことが
書かれていますから、鎌倉時代には存在したと考えられます。
また、武器の歴史を調べると
金砕棒 〔Kanasaibou〕 威力:6 型:打撃 使用:両手 全長:210cm 重量:5.0kg 年代:12-15世紀 地域:日本 棍棒の打撃面に鉄板を貼った武器。別称は金棒。とあり、やはり鎌倉時代には一般的な武器だったようです。
引用元
太平記の例では1尺を30センチとしても240センチ以上です。
金棒は2メートル以上が標準だとすると、かなり大きくて重い武器と
言えますから、これを振り回したり、相手を打ちのめしたりするには
技術よりも腕力、背の高さや体の大きさが必要です。
そうなると、やはり巨体の鬼に似合う武器としては
金棒が最もふさわしいように思います。
そして、当時の人々は金棒のサイズを知っているので
金棒から鬼の大きさを想像させ、怖いイメージを
増幅させるという効果もあったのではないでしょうか。
また、鬼が巨人であれば、そもそも人間用の武器のほとんどは
小さすぎることになりますし、人間と違って
武器を駆使する訓練を受ける訳ではないでしょうから
技術が無いと使えない上、手入れが必要な刀やその他の刃物の武器は
時代背景からも武士をイメージするので
悪者の鬼のイメージに合わないと思われます。
ウィキペディアの「鬼」の項目には、現代人が持っている鬼の
イメージは平安時代に出来上がったものが元とありますが、
鬼が金棒と結びつけられたのは、鎌倉か、または室町時代に入ってからではないかと推測します。
室町時代に描かれた「泣不動縁起絵巻」には鬼が金棒(に見えます)を
腰に携えている図があります。
ちなみに愛知県の桃太郎神社に金棒の実物が展示されているそうです。
二つの回答に渡り調べていただきありがとうございます.
絵をみてみると室町時代には 鬼+金棒 らしきイメージがあったのですね.かなさいぼうという言い方は知りませんでしたが,巨体に似合う武器としては金棒が確かにより強さの象徴的な印象がありますね.
7.

興味あるご質問ですが 金棒の宗教や文化の理由を見付けるのは難しいでしょうね。
鬼については皆さんのおっしゃってるような事やサイトに山程載っているので省略しますが、たまたま今読んでいる(良く分からないものを読んで集中して暑さ凌ぎをしようと言う魂胆) 宇治拾遺物語のこぶとりじいさんに出てくる鬼は一つ目、口無しなど異形ですが金棒は見当たりません。
鉄撮棒(鉄尖棒、いろいろ宛て字はありますが)は私もいつからどこで使われていたのか調べていたのですが、古伝秘武器とかいう妖しげなサイトに行き着いたりして、やっとみつかったのは江戸初期に描かれた「太平記絵巻」で鉄撮棒を手に奮戦している絵でした。(一番下の絵)
日本で本当に使ってたんですね。
真田十有志の三好晴海入道も使っていたそうです。
桃太郎や一寸法師の原話は宇治拾遺と同じく口承による物語で遡るのが困難です。
マザーグースの詩が読み人知らずであるのと同じようなものでしょうか。
桃太郎の話は、江戸時代の中期以降に形を整えたと考えられており、赤本をはじめ五大御伽噺の一つとして流布しました。
赤本は草双紙の一種で、江戸時代に絵を中心に仮名で筋書きが書き込まれた物語。絵草紙(絵双紙)または単に絵本と呼ばれることもあり、子供向けのものが多かったが、庶民にも分かりやすく大人も読んだことと思います。
このあたりで鬼と金棒はセットにされて広く知れ渡ったのかも知れません。
私では発想できない所まで調べていただきました.
ありがとうございます.
口伝によって徐々に今の鬼のイメージが固まって,伝わり現在のイメージが全体にできあがったといった事ですね.
確かに頭に浮かぶ鬼は,絵本にある桃太郎の退治した鬼や,一寸法師に登場する鬼が元になっていますね.あとは節分の時期になるとされる鬼の扮装もこれらが元になっていそう?
切る事ができない硬いヨロイなどをつけている相手の場合は,切る武器よりも,打撃によりダメージが浸透する武器の方が有利な場合があると聞いた事があります.圧倒的な力を感じさせる武器道具なんでしょうね.
8.

土着の縄文人が鬼と呼んで,鉄を利用していたと言う事かな?
9.

香川県に旅したことのある人は、「親切な青鬼くん」をご存じかもしれませんね。
そうなんです。鬼は結構心優しいんです。
きっと人間にいじめられ、自分を強そうに見せるために、殺傷能力の高い「刃物」ではなく、威圧するだけの「金棒」を選んだのでしょう。
でも、そう考えると、金棒を選んだところに、鬼の優しさが現れている要の思えませんか?
「親切な青鬼くん」に出てくる、赤鬼くんのように、人と鬼が仲良くできれば、きっと、「鬼に金棒」なんて図柄は必要なかったんでしょうに・・・。
地球上でも、「親切な青鬼くん」の様になれればいいですね・・・。
金棒が威圧感を与えるといった点では一致していますね.
青鬼君の話には涙が出そうでした.
以前どこかで同じ話を呼んだ記憶がありますがどこだったでしょうか.
コメント(14)
追記;
絵や伝説だけでも良いので、バイキングが直接日本に来なくても良い?
-------
赤人=アメリカ・インディアン? 白人で肌が赤く成りやすい人?
>>#5 朝比奈の狂言は昔見たことがあります。
http://www.kirari1000.com/base_data/base_data.php?...
この中で鬼(閻魔)は情けなくてコミカルで、亡者をわざわざ物色するため出向いてくると言う鬼ですから金棒を持たせてみても、強さに期待は出来ないでしょう。
この狂言からは鬼と金棒はレギュラーセットにならないと思います。
>>#2 裏葉月さん
そうなのですか、残念です。
せっかくなので、裏葉月さんの説もお聞きしたいです。
>rayさん
そういうことだそうですので、私の回答は「鬼」と「金棒」が同時に取り扱われた話の一つとして参考になさって下さい。
>aldiさん、がんばってますね。
鬼と金棒興味ありますよね。
だけど最後の愛知県の桃太郎神社だけは私も回答前にページを見ましたが (?) だと思います・・・
http://www.katch.ne.jp/~black1945/tabi-aiti5.html
何故桃太郎なのに愛知県?という疑問の他に展示物がいかにも…と言う感じで。
>>#4 クリオネさん
励ましていただき、ありがとうございます。(._.*)
さて桃太郎神社の金棒の件ですが、鬼が使ったかどうかはともかく(笑)
実際に存在した武器として、どういう形状のものかを参考にして
いただければ、と思います。
関連で鬼が金棒以外のものを持っている例を挙げておきます。
鬼が仏教の地獄の獄卒(地獄卒)を指す場合は羅刹天(らせつてん)のことで、
ヒンドゥー教に登場する鬼神ラクシャスがモデルですが
この場合は剣を持っています。
引用元http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%85%E5%88%B9
陰陽道で言う前鬼と後鬼は、いわゆる赤鬼、青鬼で
前鬼は右手に鉄の斧を持ち、笈を背負っています。
後鬼は手に大慈悲の理水が入っている瓶を持ち、背には種を入れた笈を背負っています。
「前鬼 後鬼」でイメージ検索していただくと、その画像があると思います。
rayさん、不確実な回答なのにご丁寧なコメントとベターをありがとうございました。
関西では節分に惠方を向いて巻きずしの丸かぶりの風習がありますが(バレンタインチョコ同様、海苔屋さん連盟の陰謀でしょうが)あれも巻きずしを鬼の金棒に見立てて丸かぶりして鬼をやっつけるという意味だと今回知りました。
平安の都のころから疫病や飢饉による世紀末様相はみんな鬼のせいにされ、今でもその風習が残っていて鬼も少し迷惑かも・・・。
少し前の質問で小さい頃読んだ童話に「泣いた赤鬼」がでてましたが、あの青鬼君が香川県に住んでいたのですか! これも初耳でした。(^^)
回答いただいた皆さん,ここまで調べて回答にまとめていただきありがとうございます.
神出鬼没という言葉があるくらいですので,明らかな根拠は出てこないようですが,現在の鬼と金棒のイメージが作られてきた経緯がわかってきました.
質問はもうしばらく開けておきます.
>>#6 aldiさん
今回の質問では考えていませんでしたが,海外では典型的な鬼のイメージは違いそうですね.この話になるとまた別の質問にした方がよさそうですが.
rayさん、ベターありがとうございました。
鬼と金棒の関係には本当に多くの説があるようですが、自分の考えも含め、
どれも推測の域を出ないので決定的な説得力に欠けますね。
>>#8
日本の鬼のイメージや定義については、実に日本らしく、
宗教や伝説、伝聞、文化や時代を反映した悪者の総称などが
混ざったハイブリッドなので、面白いと思いました。
外国の「鬼」はもっと定義が限定されてくると思います。
高田崇史さんの小説『QED鬼の城伝説』http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406182409...
なんかの解釈も面白いです。
>>#9 hu-ko さん
指摘ありがとうございます.読み違えておりました.
土着民を鬼と呼んで正当化したのですね.
>>#10 aldi さん
確かに,いろんな要素を取り込んだものになっていますね.
これも日本の文化なんでしょうか.
>>#11
桃太郎伝説をからめた推理小説ですか.
面白そうなのでお店で見かけたらチェックしてみます.
鬼から見た桃太郎伝説というものも見たことがありますが,ひどい虐待劇でした.視点を変えるというのは面白いと思ったものです.ザッピング小説やドラマが一時流行りましたが最近は見かけませんね.
rayさん、余り良い回答でないにも関わらずベストありがとうございました。
大変興味深いご質問だったので、好奇心が湧いて色々調べたり、皆さんの回答を読んだりして、私も勉強になりました。




